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お知らせ

カテゴリ: 根管治療

ご無沙汰しております(新しい器具『SAF』について)

世田谷区二子玉川にて根管治療を専門に開業しております、
坂上デンタルオフィス 院長の坂上 斉です。

しばらくブログをアップできずにすみませんでした。
10月11月は、診療と書き仕事でなかなかブログまで手が回りませんでした。
いままでたまっていた分を12月からすこしづつ
アップしていきたいと思います。
お付き合いいただけたら幸いです。

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診療では新しく、『SAF』という器具を導入致しました。

この器具はニッケルチタンという柔軟性に富んだ材料を使用しております。
ニッケルチタン製の器具はだいぶ一般的になっておりますが、
この器具は形が変わっています!
ある先生は ↓ に似ていると言っておりました。

02_night

ニッケルチタンの金属が網状になってなっているんです。

『SAF』はそのユニークな形態と動き方から、他の器具が不得意としている
太い根管や扁平な根管において威力を発揮します。
このような根管はお掃除がちょっと大変なことがあります。
そんな時にこの『SAF』がお手伝いしてくれます。

一つ注意なのですが、この器具で根管治療に革命が起こるわけでも、
治癒率が100%になるわけでもありません。
今までよりほんのちょっとだけ治療成績が向上する可能性があると考えたため、
導入に至りました。

すべての患者様に使用するような器具ではありません。
むしろほとんどの患者様では使用することはないと思います。
必要な患者様に使用して、ほんのちょっぴり治療成績が上がったら良いです。

久しぶりの記事にお付き合い下さりありがとうございました。

坂上デンタルオフィス
坂上 斉

根管治療専門医による精密根管治療【坂上デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:根管治療, 院長ブログ and tagged

歯の変色について

東京都世田谷区二子玉川にて
根管治療(歯内療法)を専門に開業しております、
坂上デンタルオフィスの
坂上 斉です。

本日は根管治療後の歯の変色についてお話させていただきます。

根管治療後(歯の神経を取った後)の歯は、時間経過とともに変色していきます。

【他にも、歯を打ったり、歯質の吸収などによっても歯の変色が起こりますが、今回は根管治療後の変色についてお話します。】

このように、歯の神経を取ると、一緒に血管なども取るために歯の血液の循環がなくなります。
そうすると歯は徐々に(灰色や茶色に)変色していきます。

IMG_9728
右上の前歯は神経を取っているため、このように時間が経つと変色してしまいます。
どの部分の歯でも起こるのですが、前歯だと特に気になります。
このような場合、削ってかぶせることもできますが、歯を多く削る必要があります。
治療法について相談した結果、
歯を漂白することによって歯の色調の改善を試みることとしました。
根管治療後、漂白を2回程度繰り返すことによって・・・
IMG_1908
この程度まで、色調を改善することができました。
このような処置を『ウォーキングブリーチ』と言い、
根管治療に伴う処置として、当院で行うこともできます。

この処置のメリットとして
・かぶせ直す方法と比較し、歯を削る量が非常に少ない。
(これは非常に大きなメリットだと思います。)
しかし、デメリットとして
・漂白後に、数年すると後戻りすることがある。
・漂白のコントロールが難しい。
などがあります。

どの治療法にはメリットとデメリットが常にございますが、
ご自身の歯が残っていれば、多くの選択肢を後に残すことができます。
後戻りした場合にも再度、漂白する方法ができます。

また、歯の色をかぶせて合わせるのは実は難しいのですが、
漂白の場合、うまくいくと隣の歯の色味の近くまで漂白することができます。
例えば
術前
IMG_0347
術後(漂白4回程度)
IMG_6245

 

 

 

 

 

このようにうまくいく場合もありますが、なかなか変わりづらい患者様もいらっしゃいます。
また、漂白の前には多くの場合に根管治療から行う必要があります。

この方法は多くの歯を同時に行う漂白とは異なる方法で、
神経が無くなっている歯に行うことができます。
神経の治療をした歯の色が気になる方や、色々な治療法について相談したい方は、
お気軽にご相談ください。
根管治療専門医によってもお手伝いできることがあるかもしれません。

坂上デンタルオフィス
坂上 斉

根管治療専門医による精密根管治療【坂上デンタルオフィス】

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根管治療専門で開業して半年経ちました。

根管治療(歯内療法)専門で
東京都世田谷区二子玉川にて
開業させて頂いております
坂上デンタルオフィスの
坂上 斉(さかうえ ひとし)です。

当院を開業して約半年経ちました。
根管治療専門で開業しておりますので、
他院にてなかなか治らない、腫れがひかない
膿(ウミ)の袋が治らない、などでお困りの患者様が
様々な地域からいらっしゃいます。

インターネットで検索して来院してくださる患者様が多くいらっしゃるようで、
遠くは海外から調べて来院してくださる患者様もいらっしゃいました。

国内ですと、東京や神奈川からの患者様が多いですが、埼玉、千葉の方もいらっしゃいます。
もう少し離れると茨城、山梨、静岡、三重などの患者様もいらっしゃいました。
【遠くからのご通院、感謝しております。】

根管治療でお困りの患者様が本当に多くいらっしゃることを
痛感しております。
遠くからご通院の患者様でも
当院では治療回数を少なく、一回の治療時間を長く確保できますので、
根管治療でお困りの方は、連絡いただければ、
対応できる範囲で対応させていただきます。

根管治療によって残すことができる歯は多くあります。
根管治療で治るか?他の問題なのか?
ご自身で判断できなことも多くあると思います。
お困りの方は一度、地域に関係なくご相談にいらしてください。
お待ちしております。

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坂上デンタルオフィス
坂上 斉

根管治療専門医による精密根管治療【坂上デンタルオフィス】

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根管治療専門医としてのラバーダム防湿 part 2

世田谷区二子玉川で根管治療専門医院として開業しております、
坂上デンタルオフィスの坂上 斉です。

前回に引き続き、
ラバーダム防湿についてご説明しようと思います。
ラバーダムはもともと、1864年にニューヨークの歯科医である
S.C.Barnumによって紹介されました。実は非常に歴史のある処置方法です。
日本では江戸時代の末期です!!

そんな昔からある処置法であるラバーダムには、
痛みを少なくするために、少しコツがあります。
スライド9
下の歯の奥歯(大臼歯)の模式図で説明いたします。
歯を前後方向で見た模式図です。
スライド2
歯は根元がくぼんでおり、
(右図の黄色いところ)
そのくぼみを狙ってクランプの爪をかけることによって、
クランプが外れない様になります。

スライド3
金属製や合成樹脂製のクランプを広げて
静かに持ってきます。

 

スライド4
根元の黄色いところに爪をかけるのですが、
この時、歯肉を挟まないように!
静かに合わせていきます。
こうすることにより、歯ぐきに触れても
痛みを少なくできます。

 

上から見たときの模式図でも説明致します。
スライド10
歯の四隅の角に爪がかかるように狙います。
スライド6

 

 

 

 

四隅に爪を合わせるように、
金属製や合成樹脂製のクランプを広げて
スライド7
静かに持ってきます。

 

 

 

この時、歯の後ろがわの角二つ
しっかりかけることが重要です。
スライド12
後ろがわの角にしっかりかけていないと、
ラバーダムシート(ゴムやシリコーンのシート)を
引っ張った時に、
クランプが外れてしまいます。

歯の大きさによって、四隅の間隔が変わってきますので、
当院では、数種類のクランプを用意して、
痛みを少なく、手早く、適切に
ラバーダム防湿ができるようにしております。
細かな話なのですが、
根管治療を行う際に、私は気にして治療しております。
治療の予後(経過)にどの程度、影響するかは分かりませんが、
細かな治療を行うようになるほど、
基本的な手技が重要になると感じております。

世田谷区の片隅で根管治療を行っている、
小さな歯科医院からの細かい話でした。
お付き合いいただき、ありがとうございます。

坂上デンタルオフィス
坂上 斉

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根管治療専門医としてのラバーダム防湿 part 1

世田谷区二子玉川で
根管治療専門医院として開業している
坂上デンタルオフィスの
坂上 斉と申します。

今回は私たち、根管治療専門医にとって
非常に大切なもの【ラバーダム防湿】についてお話ししようと思います。
一般的に言われているラバーダムとは、日本の教科書的にはラバーダム防湿と言われ、
英語では”rubber dam isolation”と言います。
日本語の「防湿」と「isolation」はニュアンスが異なる感じがしますが、
それは今回の話の本質ではないので、また後で。
IMG_4182ラバーダム防湿の目的は、
・唾液の流入による感染の防止
・根管洗浄剤の口腔内への漏出の防止
・治療用器具の口腔内落下の防止
・術野の明示
・治療用ミラーのくもり防止
(↑マイクロスコープを用いた根管治療ではこれが非常に重要!)
などがあり、
欠点として
・根管の方向がわかりにくくなる
・若干の痛みを伴うときがある
などがあります。

根管治療に際しては必ず行うことなので、
欠点を理解して行っていきます。
「行うか行わないか」ではなく、
行うときの欠点をいかに少なくするか、私はそこが大事かなと思っております。

当院ではラバーダム防湿に使用するクランプという器具も
数種類取り揃えております。
DSC_0155
クランプとは歯の根元(歯の頭の部分と根の部分の境)のくぼみに爪の部分をかけて、
引っ張ったゴムのシートが外れないように固定しておく器具です。
ラバーダムの時に生じる痛みの多くは、クランプを歯にかける時に生じますので、
いかに痛くなく、確実に、クランプをかけることが「痛みの少ない治療」には大事になってきます。
当院では数種類のクランプを駆使して、治療を行います。
なぜなら治療する歯は、歯種も違えば、残存する歯の形態も異なります。
治療する歯に適したクランプを選ぶことにより、
痛みが少なく、外れずに、唾液も入ってこない、ラバーダム防湿を行うことができます。
治療時の術野を確保し、器具を動かしやすくする、
ひいては治療の予後(経過)に関わってくる非常に重要な器具なのです。

当院で行う根管治療では必ずラバーダム防湿を行いますので、
患者さんに対して痛みを少なくラバーダム防湿が行えるように、
いつも注意しております。

『根管治療専門医としてのラバーダム防湿 part 2』では
具体的なかけ方について説明しようと思います。

坂上デンタルオフィス
坂上 斉

根管治療専門医による精密根管治療【坂上デンタルオフィス】

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私の道具箱

まだまだ寒い日が続きますね。
私は開業準備に忙しいです。
4月2日に皆様にお会いできることを楽しみにしております。

今回は、根管治療に使う道具についてご紹介したいと思います。

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” OKマイクロエキスカ ”です。

これは根管治療を行う人にとっては、最近、有名になってきた器具です。これは大学院時代(4年前くらい?)にK先生が使っていたのを見たのが最初だと思います。
これは、ファイルでは取れない根管内の古い詰め物や汚れを書き出すための道具です。

上の写真では分からないのですが、先端は

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よく分からないですね。。。
ではこれで!

 

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この先端は約0.5mm!
耳かき状になっています。
この器具を生産しているのは、実は日本の小さな工場です。
こんな製品を一定の品質で生産するのは、日本ならではの仕事でしょう。

この器具を使えば、今までキレイにできなかった細い溝の部分の汚れもキレイにできます。
こんな小さな器具ですが、私の治療を大きく広げてくれた大事な器具です。
開発者の岡口先生に感謝です。

坂上 斉

根管治療専門医による精密根管治療【坂上デンタルオフィス】

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