世田谷区の二子玉川にて根管治療を専門に開業しております、
坂上デンタルオフィスの坂上斉です。
当院で行った根管治療の経過です。
患者さんは、歯茎の腫れがあり来院されました。
まずはお口の中を確認させてもらいます。すると・・・
舌側に瘻孔(ウミの出口)ができています。
レントゲンとCTも撮影させていただき、詳しく診ていきます。
根の先に黒い影があります。
CTで確認すると、根の先だけでなく、
瘻孔がある舌側の骨が垂直的に溶けて無くなっているのが分かります。
このように、初診の際はお口の中の状態とレントゲン、CT画像からわかる歯の状態を説明させていただき、治療の方針や費用、治療を行うことのリスク等をお話しします。
この患者さんについては、歯根破折の可能性や手術になる可能性が高いことを
お話ししたうえで治療を開始しました。
後日、治療1回目
被せ物、金属の土台を外し、レジンを用いて隔壁形成します。
壁を作ることで治療中の根管内に唾液や細菌の侵入をある程度防ぐことができます。
根管治療の準備ができたところで、今回は通常の根管治療に追加して、
レーザーを用いた根管の洗浄を行いました。
湾曲している根管や2つの根管が根尖で合流している形態の場合は、レーザーを用いることで
器具が届かないところまで洗浄液を行き渡らせることができます。
治療2回目(3週間後)
まずはお口の中を確認します。
歯茎にできていた瘻孔が無くなっています。
治療1回目で腫れの原因となっていた根の先までお掃除ができたため
腫れが無くなってくれました。
他の根も洗浄を行い、根の先端まで隙間なく根管充填を行います。
治療3回目(3週間後)
痛みや腫れもないとのことで、歯として使っていけるように
仮詰めをしていたところに土台を入れ、形を整えて、仮の歯を入れていきます。
このまま半年使っていただき、問題がなければかかりつけの歯医者さんで最終的な被せ物を入れてもらいます。
根管充填後 半年
患者さんは、痛みや腫れなど無く過ごせているとのこと。
経過を診るためにレントゲンとCTを撮らせていただくと
レントゲンでもCT画像でも溶けて無くなっていた骨ができてきているのがわかります。
割れているかもしれないと思われた舌側の垂直的な骨欠損も改善しています。
この方は他の歯も同じように腫れてきてしまい、根管治療を行い残すことができました。
すべての歯が治るわけではありませんが、歯を抜く前に一度拝見させていただければ
お手伝いできることがあるかもしれません。
痛みがなくても歯茎にニキビのようなできものがあるなど、
気になる症状などがあれば、ぜひご連絡いただきご相談ください。
根管治療専門医による精密根管治療【坂上デンタルオフィス】
日付: 2024年9月11日 カテゴリ:根管治療, 症例, 院長ブログ and tagged ウミの出口, ラバーダム, レーザー, 根管治療, 根管治療専門, 歯茎の腫れ, 瘻孔