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お知らせ

副院長の倉本先生の研究について

 副院長の倉本先生は、東京医科歯科大学大学院歯髄生物学分野(根管治療の分野)に所属し、歯学部附属病院にて根管治療を専門に診療を行っておりました。そのかたわら、4年半の間、研究も行っておりました。以下に、倉本先生ご自身によって書いてもらった研究の簡単な解説を掲載致します。よろしければご覧ください。

今回は私が大学で行っていた研究内容のお話をさせていただきます。

MTAという材料についてご存知でしょうか?

MTAとはMineral trioxide aggregateの略で、水と混ぜ合わせると固まる水硬性の歯科材料です。

歯内療法(根管治療)の領域において幅広く使われており、今まで歯を残すことが困難であったり、治療後の経過が不確かな状態の歯に使用したりすることで、歯を残すことを可能にする一助となっております。

しかし、MTAを使用すればどんな状態の歯でも残せるという訳ではありません。

歯内療法(根管治療)の基本は感染の除去、再感染の防止です。感染の除去が疎かな歯にMTAを使用しても、治療後の経過を担保することは難しいです。

MTA自体が感染を取り除いてくれる訳ではなく、感染を除去した後の“封鎖”を目的に使用されます。

私は大学でこのMTAという材料の生物学的特性に関する研究をしてきました。

MTAはその良好な臨床成績から組織の炎症に対しても効果を発揮すると言われてきましたが、これまでに発表されている論文では“炎症を抑制する”という報告や逆に“炎症を惹起する”という報告が数多く見られます。

私は生体の免疫の主要な担い手の一つであるマクロファージという細胞に着目し、MTAの抗炎症効果について検討してきました。

マクロファージは細菌から刺激などを受けると周囲の細胞にその情報を伝え、その細菌に対する防御網を形成し、その結果周囲の組織は“炎症”という状態になります。

細菌等の感染を除去した後でも、その炎症が持続していると周囲の組織は治癒には転じてくれません。

私の研究からMTAは細菌の刺激を受けたマクロファージから放出される炎症誘発物質を抑制するという結果を得ることができ、更に抑制されるまでのマクロファージ細胞内の伝達機構の一端を発見することが出来ました。この研究結果はイギリスとヨーロッパの歯内療法専門雑誌に掲載されています。

この発見はすぐに臨床に直結することではありませんが、将来的により良い新しい材料を開発する際などに役立てることができると信じております。

根管治療 専門医院:坂上デンタルクリニック5つの特徴

 

難しい治療も対応可能です。

治療例:他医院で抜歯と診断されたが抜歯を回避できた症例

治療前 治療後
術前レントゲン写真 根管充填後3か月
治療内容について

歯ぐきが腫れてきたため、近くの歯医者さんに行ったところ、「歯を抜くしかない」と言われ、歯を残したいとのことで根管治療専門の当院にご来院頂きました。

初診時には、左下の6番目の歯は外側に、7番目の歯は内側に、腫れやウミの出口がありました。さらに6番目の歯には根管治療で用いる器具が残っておりました(レントゲン写真①)。当院でも難しい処置となり、抜歯となる可能性もありましたが、患者さんと相談し歯を残す方法を試みることとしました。

歯を残す治療を詳しく見る

 

治療例:大臼歯 インプラントに隣接した歯に対して根の治療を行い、抜歯が回避できた症例

治療前 治療後
術前レントゲン写真 根管充填後1年9か月レントゲン写真
治療内容について

患者さんは近くの歯医者さんで「悪い歯を抜いてインプラントにします」と言われたそうです。
一番奥の歯はきれいな被せものが被っていますが、歯ぐきが腫れています。ウミの出口のようなものもあります。
レントゲン写真で見ても、根の先に黒い影があります。この部分は骨が溶けているので、黒く透けて見えます。一本手前の歯はインプラントでした。この歯も抜いてインプラントにした方がよいのでしょうか。インプラント治療はよい選択肢だと思いますが、今回は患者さんと相談し、歯の根の治療により改善する見込みが少しあるかもしれないと判断して、処置を開始しました。

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根管治療専門医のよる安心の根管治療【坂上デンタルオフィス】

日付:   カテゴリ:根管治療, 院長ブログ