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お知らせ

副院長の倉本先生の研究について2

 私が大学で研究していた内容は以前の記事で紹介させていただきましたが、歯内療法(根管治療)で使う材料の炎症抑制効果についての研究をしていました。なので、今回は歯根周囲で起こっている炎症についてのお話をさせていただきます。

 根管治療と聞いて思い浮かべるのは、むし歯などの刺激によって炎症を起こした歯の神経を取ったり、あるいは以前に歯の神経を取った歯が細菌に感染して根の先に膿ができた場合の再治療だと思います。今回は根の先が膿んでいると言われた時に、なぜそのような状態になってしまい、実際に歯根の周囲でなにが起こっているのかを簡単に説明したいと思います。

 根の先が膿んでいるとレントゲン写真で歯根の先やその周囲が黒く見えてきます。黒く見えている部分は骨が溶けている部分です。この時レントゲン写真で黒い影を治す治療と説明を受けていると思いますが、実際には根管から膿を掻き出したりはしません。骨を溶かして膿を溜めている原因を排除しないと再発してしまうからです。その原因となっているのは歯の細菌感染によるものなので、歯の中で繁殖している細菌を出来る限り取り除き、生体の免疫で治せるようにするのが大まかな流れです。

 元々、膿とは生体の免疫系の細胞と細菌あるいは細菌が出す毒素が戦うことによって出来る細胞などの死骸なのです。細菌との戦い、すなわち炎症が長い期間続くことによって、根の先の膿は大きくなります。慢性的に長期間続いている炎症は症状が出にくく、慢性炎症が急性化することによって初めて激しい痛みや腫れといった症状を自覚します。根管治療によって細菌の排除を完璧に出来れば理想的ではありますが、完璧に排除する為には歯そのもの自体を排除してしまうのが確実です。しかし、感染した歯全てを抜歯するのは現実的ではありません。

 膿を抱えている歯でも残す方法があります。それが根管治療です。膿を抱えている歯を抜歯せずに歯の内の細菌を可能な限り取り除き、ご自身の免疫力で膿が治るのを促し、ご自身の歯で食事ができるようにするのが、根管治療です。我々が日々行なっている根管治療とは、いかに根管内を無菌的な環境に近付けられるか、それによって生体の治癒を促す手助けをする事なのです。特に歯内療法専門医である我々は様々な症例を診療してきているので、その経験を活かし、より歯を残す手助けが出来るかもしれません。

 この記事で、ご自身の身体の中で何が起こっており、根管治療とは何を目的に行っているのかが少しでもご理解いただければ幸いです。

根管治療 専門医院:坂上デンタルクリニック5つの特徴

 

難しい治療も対応可能です。

治療例:他医院で抜歯と診断されたが抜歯を回避できた症例

治療前 治療後
術前レントゲン写真 根管充填後3か月
治療内容について

歯ぐきが腫れてきたため、近くの歯医者さんに行ったところ、「歯を抜くしかない」と言われ、歯を残したいとのことで根管治療専門の当院にご来院頂きました。

初診時には、左下の6番目の歯は外側に、7番目の歯は内側に、腫れやウミの出口がありました。さらに6番目の歯には根管治療で用いる器具が残っておりました(レントゲン写真①)。当院でも難しい処置となり、抜歯となる可能性もありましたが、患者さんと相談し歯を残す方法を試みることとしました。

歯を残す治療を詳しく見る

 

治療例:大臼歯 インプラントに隣接した歯に対して根の治療を行い、抜歯が回避できた症例

治療前 治療後
術前レントゲン写真 根管充填後1年9か月レントゲン写真
治療内容について

患者さんは近くの歯医者さんで「悪い歯を抜いてインプラントにします」と言われたそうです。
一番奥の歯はきれいな被せものが被っていますが、歯ぐきが腫れています。ウミの出口のようなものもあります。
レントゲン写真で見ても、根の先に黒い影があります。この部分は骨が溶けているので、黒く透けて見えます。一本手前の歯はインプラントでした。この歯も抜いてインプラントにした方がよいのでしょうか。インプラント治療はよい選択肢だと思いますが、今回は患者さんと相談し、歯の根の治療により改善する見込みが少しあるかもしれないと判断して、処置を開始しました。

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根管治療専門医のよる安心の根管治療【坂上デンタルオフィス】

日付:   カテゴリ:副院長 倉本先生